リテンション・マーケティングとは、
既存顧客との関係性を維持・育成していくマーケティング活動のこと。

アクイジション(新規顧客獲得)でリテンション(既存顧客活用)と同じ売上を確保するには、5倍のコストが掛るともいわれています。また、将来に向けて人口の減少に伴い、低成長或いは縮小する日本国内の市場においては、アクイジションの競争激化・効率悪化により、リテンション・マーケティングの重要性は今後益々高まるものと思われます。

「お客様との永続的関係性の構築」は商売の原点、或いは基本中の基本でありますが、それがマーケティングに置き換わると、少し様相が変わる場合もあるようです。

例えば、コンタクトセンターはコストセンターとして、費用削減が命題になる場合も少なくありません。そのような状況下、まずはリテンション領域のビジネスインパクトを明確化すること。そして同時に、お客様とのより良い関係性構築に有効な手立ての開拓・進化・深耕のため、この領域の研究・学習を通して、そのノウハウ / ハウトゥを確立することが重要になります。

日本の人口は長期的には急減する局面に

日本の総人口は、2004年をピークに今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていく可能性があります。この変化は千年単位で見ても類を見ない 極めて急激な減少と言えます。
広告宣伝などの企業のアクイジション活動は、いち消費者として目にすることが可能です。或いは、広告代理店等に依頼し情報収集することも可能です。

出典)総務省「国勢調査報告」、同「平成12年及び17年国勢調査結果による補間推計人口」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(平成18年12月推計)」、国土庁「日本列島における人口分布の長期時系列分析」(1974年)をもとに、国土交通省国土計画局作成より

協会が目指すもの

一方、リテンション活動は、情報収集も容易ではありません。しかし、様々な業界の様々な企業様が、色々な工夫をこらした仕組みにより、リテンション活動に励んでおられます。情報の交換と交流を通じて、その成功事例を重ねることで、普遍的な顧客との関係性の構築の本質、心理が見えてくると考えます。

リテンション・マーケティングの具体的対策

  • 見込客(資料請求社、サンプル請求者等)の新規顧客化
  • 既存顧客へのリピート、クロス、アップセル購入の促進=定着化
  • 離反顧客の奪還、休眠顧客の活性化(=最顧客化)
  • 既存顧客の心理的ロイヤルティーの向上とファン作り
  • ロイヤル顧客による新たな顧客の誘引(アドボケーターの育成)

取り入れる意義

新規獲得のための広告投下コストを既存顧客の維持・育成コストに配分し、リテンション・マーケティングのノウハウを社内に蓄積することで、効率的に利益の確保、拡大が実現できます。
リテンション・マーケティングは優良顧客が「宣伝顧客」となり、新たな新規獲得を誘引することも可能です。

アクイジション・マーケティングにおける顧客育成費用分配

いままで

リテンション・マーケティングにおける顧客育成費用分配

これから